Lesson1-3 乳及び乳製品の問題

 

◆牛乳について

 〇牛乳神話の崩壊

第二次世界大戦後からの食糧政策により日本に脱脂粉乳付きの給食が広がり、バブル期からのスイーツブームなどに拍車がかかり乳製品は広く普及してきました。
しかしながら、それは伝統ある日本古来の食文化を見失ってしまい、癌・アレルギー・アトピー・糖尿病など以前の日本にはなかった病気を生み出しました。

マクロビオティックの考えには野菜や果物などに旬があるという自然の摂理(循環原理・陰陽調和・身土不二)という法則がありますが、これが欠落すると、多くの異常が生じやすくなります。

ちなみに骨の栄養に必要なものは主にカルシウムとリンですが、牛乳100gあたりカルシウムは0.1g、リンは0.09gと微々たるもので、水分・たんぱく質、脂質、糖質で99.3%占めています。
社会一般からも動物性のタンパク質・脂質は極力摂取しないように広がりがあるにも関わらず、毎日摂取すると、糖尿病や生活習慣病(糖尿病など)が増えるのはその法則から言えば、当然といえます。

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〇牛のストレスを人が食べている

本来哺乳類の乳とは『白い血液』であり、『自分の子供のための完全栄養食』です。

多くの乳牛は非常におかしな環境で育てられていることに気づく必要があります。
『仔牛を産み終わった母牛を狭いケージの中で長期間に渡って搾乳する』
これを人間の状況に置き換えたら、非常に恐ろしい光景です。

日本人にとって、本来仔牛の完全栄養食である牛乳を人のために供給するという状況に疑問を感じざるを得ません。
また母子ともにストレスの多い環境で育てられるということは、そのエネルギーが乳を介して回ってくるとも考えられます。
負のエネルギーを摂取するのが果たして良いかという考え方も大事な要素です。

 

〇畜産牛への薬剤投与と添加物飼料

また、ケージ飼育の場合でも安定した生産を実現するため、製薬・飼料メーカーや畜産関係者は様々な手段を考案して実際に利用してきましたが、そのためには多くの添加物をつかうこととなりました。

(参考)http://www.famic.go.jp/ffis/feed/sub3.html

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特に問題とされているものが、病気にさせないための「抗生剤」や成長を促進する「ホルモン剤」などを飼料配合・注射したことによりで残留した物の影響で、幼児に精通や生理が起きたり、重篤なアレルギー反応が起きたりなど枚挙に暇がありません。

自分のお子様にそのような現象が起きたら、恐ろしい限り。よくよく考えてみるとわかりますが、ガソリンやペットボトル入りの天然水より安い飲み物だと考えたら、何が入っているのか考えただけで恐ろしくなるものです。

(参考)http://www.arcj.org/download/leaflet/leaflet_milk.html

 

〇乳製品の問題

一般に売られているスイーツの原材料表示はかなりあいまいなものがあります。
「食品衛生法に基づく乳および乳製品の成分規格等に関する省令」の中で定められていますのですが、「バター」「アイスクリーム」「全粉乳」「脱脂粉乳」など25の区分があります。

ここで何が問題かというと乳を原材料とした製品で原材料表示に「乳製品」と書いてある場合、何が入っているかがわからなくなっているという問題が出てくるのです。

加工製品(店頭などで販売されているスイーツ等)で「生クリーム」と表示されている場合などは、食品添加物の内容が全くと言っていいほどわからなくなります(アレルギー表示は別)ので、十分気を付けなければなりません。

また、よく一般に使われる「植物性ホイップクリーム」の原材料表示を見るとわかりますが、必ず「乳等を主原料とする食品」と記載があり、品質を保持するために、多くの食品添加物が使われています。

 

◎ご家庭でできること

ご家庭においては、以下の点に留意しましょう。

・乳や乳製品は極力避ける

代替品として豆乳、最近はライスミルク・アーモンドミルクなどが出回るようになったので、そちらを使いましょう。

カルシウムの摂取ということであれば、海藻類や小魚の方が良く、歯の強化と情緒安定にも効果があります。

乳児を抱えたお母様は「食べたものが体となり、血となり、乳となります」ので、牛乳は極力控えることをお勧めします。

特に生クリームなどの脂質と糖質が合わさったものは常習性が極端に高まるだけでなく、体に蓄積しやすくなります。

 

◎筆者の乳及び乳製品に対する考え

あくまでも「嗜好品」ととらえ、少量を楽しむ程度が望ましいと考えます。

私自身幼少期に水のように牛を飲んでいた時期がありますが、やはり体にアレルギー反応が起きていました。

少々高くても安全な放牧牛の牛乳を選ぶなど、使用する際はある程度選定することを望みます。

勿論、豆乳も発芽毒があるので過剰摂取はよくはないことも重々理解していますが、ホルモン剤や抗生剤・食品添加物に汚染された乳を飲むのに比べたらどうかという考えですので、個々の考え方や選択の自由だと思います。