◆白砂糖について
名前のとおり、スイーツを甘くするためには甘味料として、様々な糖を加えます。
ただし、マクロビオティックでは白砂糖は一切使いませんし、私のヴィーガンスイーツでも使いません。
それは白砂糖の麻薬と同じような常習性と体への負荷が挙げられます。
〇白砂糖の常習性
精製小麦粉と同じ現象が起きるのですが、小麦粉以上にほぼその組成は糖で占められています。
量の大小にかかわらず、腸管から直接血液に糖が侵入することになるので、直接脳に刺激(高揚感・快感)を与えます。
しかしながら、その刺激はそれほど長く持続せず、更に刺激を求めるため、更に砂糖に手を出すスパイラルに陥ります。
これが麻薬並といわれる常習性の怖さであり、薬物指定されているわけではないので厄介といえるわけです。
また、白砂糖が広く普及するようになってから、低血糖症や糖尿病が増加傾向にあります。
〇低血糖症の原因
血糖は脳の唯一のエネルギー源であり、生命維持に欠かせないものです。
血糖が極端に不足すると...
性格が凶暴になったり、イライラするなどの性格の変化
空腹感・倦怠感
思考低下・悪寒・動悸
などが起こり、酷くなると痙攣・意識障害、最悪の場合は死につながる場合もあります。
そこで「砂糖を摂取するとなぜ低血糖症になるのか?」という疑問が湧きますよね?
理論はこのような感じです。
人の身体には血糖値を一定に保つようにする仕組みが働いています。
血糖値が低くなると副腎からアドレナリンが分泌されて、肝臓に貯えられているグリコーゲンをブドウ糖に分解して血糖値を上げます。
反対に血糖値が高くなると膵臓からインスリンが分泌されて、細胞にブドウ糖が取り込まれて血糖値を下げます。
経口摂取する砂糖は血糖値を上げるスピードが早いので、過剰摂取すると一気に血糖値があがります。
そのため、血糖値を下げるためにインスリンが大量に放出されます。
これにより人為的に低血糖症が作り出されているわけです。
〇糖尿病の原因
糖尿病の因果関係には諸説ありますが、砂糖の影響は禁じえません。
先ほどあった低血糖症の項目のように、人間の体は一定のバランスを保って生命活動を維持しているわけです。
そこに長期間にわたって、直接糖の刺激を受け続けるとそのバランスが崩れ、自分の体を崩壊させてしまいます。
一言で言えば「恒常的な代謝異常」によりインスリンの分泌が出来なくなり、糖が分解できず、体に蓄積する状態に。
糖は体を酸性に傾けるため、血管を脆くして出血・傷の治りの遅滞を招き、ウイルスや細菌に感染しやすく、病気になりやすい体を作っていきます。最悪の末端部分では壊疽・壊死を引き起こし、失明や意識混濁を引き起こしてしまいます。
マクロビオティックやヴィーガンスイーツのくくりでは白砂糖を極力避けるのにはこのような理由があるわけです。
また余談ですが、たばこには大量の添加物が含まれており、その中に依存性を高めるための糖がしっかり含まれています。
(参考)たばこ添加物一覧表
◎ご家庭でできること
ご家庭においては、以下の点に留意しましょう。
・白砂糖の摂取を極力避ける
白砂糖は幼少期から摂取することで、キレやすい・集中力の欠如・ADHDなどを引き起こしやすいと言われます。
実際砂糖抜きの生活を送るとわかりますが、心身が爽快で穏やかな気持ちになります。
生活の中から白砂糖を無くすだけでも、生活が変わりますよ。
・代替甘味料を活用する
未精製の甜菜糖、ミネラルを多く含有する黒砂糖やきび粗糖、メープルシロップ、アガベシロップ、ココナッツシュガー、水飴、蜂蜜、甘酒、羅漢果などが挙げられます。
これらは白砂糖に比べて、比較的血糖値の上昇が抑えられます。ただし、これも過剰摂取は控えましょう。
・果物や野菜の甘みを生かす
フルーツ類も果糖が多いとして敬遠される方もいらっしゃるかと思いますが、生のフルーツには食物酵素が多く含まれており、精製された砂糖に比べれば遥かに体には優しいものです。これも過剰摂取と食べ方に気を付ければ、天然の薬になります。
また、根菜類の南瓜・薩摩芋などはマクロビオティックでいう陽性の食材なので、体を冷やすことなく糖が摂取できます。
◎筆者の甘味料に対する考え
私もスイーツ開発で通常の砂糖を使ったものを試食しますが、まずは摂り過ぎないことが大事です。
特にコンビニスイーツや大量生産のスイーツは食品添加物なども多いので、極力避けることをお勧めします。
また、ヴィーガンスイーツでは動物を介したものを使わないということで、蜂蜜は使いませんが、状況に応じて使い分けは必要かと思います。蜂蜜には花の蜜により様々なミネラルやビタミン、独特のエネルギーが混在していますので、私は否定しません。


